【その1】: テストが終わってから思い出したのでは遅すぎる!
このウェブでは、私が提唱しているのは、とにかくリスニング力を伸ばすことで、英検準1級合格への最短距離を行きましょう、ということです。
対照的に、非効率な戦略として、もっとも時間がかかり、報われないのが、語彙問題でのスコアアップを狙う方法でした。
ただ、もし、あなたに余力が残っていたり、学習時間が多めに取れるようなら、多くの単語を覚えることは、試験に備えて、気分的にも落ち着くかもしれませんね。
ただ、「英単語を覚える」という行為ほど、英語学習者を泣かせているものはありません。
よく、単語カードの表と裏に、それぞれ、英単語とその日本語訳を書き込んで、電車の中などで眺めている人を見かけます。また、書店へ行けば、それこそ星の数ほどに、「英単語集」なる本が売り出されていたりします。
それでもなお、学習者の多くの方にとって、効果的な英単語の記憶の仕方というのはわからないというのが、実感なのではないでしょうか。
私自身も例外ではなく、英単語では相当に苦労しましたし、今でも、苦労しています。
しかし、英語を教える側の立場の人間になってからは、いやでも語彙力を増やさなくてならない環境になったので、いろいろな取り組みを試しながら、最近では、多少ですが、効果的なやり方がわかってきた感があります。
このコラムでは、そのような私自身の体験を通じてたどり着いた、私流の「英単語の覚え方」をご紹介しようと思います。
当校の受講生の方々が、これまで実際、英検やTOEICなど様々に挑戦されるのを見てきて、多くの方が悔しそうに次のようなコメントをされるのを聞いていきました。
「なんだ!この単語ってこの意味だったんだ!なんでテストの最中に思い出せなかったのだろう?」
私がここに紹介する単語の記憶法は、記憶の状態をより強いものにし、テスト中に、その意味を思い出すことがより容易になるよう長年工夫を重ねたものです。
よろしければ、ご参考にしてみてください。
【その2】: 日本語訳よりも意味の"イメージ"を記憶に定着させること!
中学校や高校で、単語帳を作った経験のある人は多いことでしょう。
例えば、大学ノートの真ん中に線を引いて、左に英単語、右に日本語訳を書きこんで、試験前にそれを覚えようとしたことは、誰にだってあるんじゃないでしょうか。
ところが、問題は、この"トラディショナル"なやり方で、本当に単語が深く記憶として定着させることができたかどうか、ということです。
私自身は、このようなやり方では、それほど効果を挙げることができませんでした。
こういう覚え方では、覚えたつもりでもすぐに忘れてしまったり、または、肝心のテスト中に意味を思い出せなかったりすることがしょっちゅう起こりました。
それで、この10年、英語プロの道を志して、あれこれ工夫を重ねてきたのですね。
そして、ようやく、ある方法に辿りつくことができました。
それを、私は、当校の受講生の皆さんにご紹介する時には、"ランダム"イメージ連鎖式記憶法、と称することにしています。
この方法を簡単に説明しますと、普通のやり方と同様に、わからない単語を、辞書を引いて意味を確認し、日本語訳と共にノートに書き出しますが、ここで、ノートの作り方にちょいと工夫を加えてあげるわけです。
具体的には、その調べた単語の語尾を変えて品詞を変化させた語を付け加えてみたり、反意語や同意語、類義語も書き足してみたり、また、時には、その語を含むイディオムなどを書き出したりして、とにかく、その語に"関連する単語"をランダムに書き足していくのです。
また、単語が長いものであれば、接頭辞や接尾辞などをチェックしてみて、日本語訳が「どうしてそうなるのか」ということにも少々、考えをめぐらしてみたりもします。
以下にちょっと例を書いてみましたので、ご参考にしてみてください。
* interfereという語を辞書で引く。→ (日本語訳)妨害する、干渉する
1.同意語、類義語を考える →(妨害する):interrupt, disturb, hamper, prevent
(干渉する):intervene, intrude, step in
2.反意語を考える →(無視する、放任する)ignore, neglect,
3.語尾を変化させる →interference (名詞形)
4.接頭辞をチェック → inter- (「間で」という意味があることがわかる)
とこんな具合です。
これは、あくまでも例ですので、いつもいつも必ずしも、1〜4のプロセスを全て書く必要もありませんし、これほどの数の単語を書く必要もありません。
ただ、このやり方の本当の目的は、頭の中になるべく幅の広い、大きな"イメージ"の鎖を作ることなのです。
そして、一つの鎖の中に多くの種類の語を入れていくと、その各語がまた、他の鎖の内部の語とつながったりして、それが次第に"イメージの連鎖"となっていく感じなのです。
例えば、リスニングの際に、interfereという単語が出てきて、咄嗟に「妨害する」という日本語訳が浮かばなかったとしても、「interveneの同意語だな」とか、「ignoreの反対的な意味だな」というように意味をイメージできるようにすることのほうが実践的であると言えるからです。
欠点は、トラディショナルなやり方よりも時間がかかってしまうことですが、ただ、このやり方をすると、より強く記憶されるので、忘れにくいし、使いたい時にも「即座」に使えるというメリットも計り知れません。
そして、次章で書くポイントと併せて行えば、さらに成果を上げることもできるでしょう。
【その3】: 常に文脈と共に覚えること。単語は"単独"では登場しない!
さて、前章で述べたランダムイメージ連鎖式記憶法ですが、さらに記憶を確実にし、しかも、実践性の高い語彙を定着させたい人には、もう一つだけ是非やって頂きたいことがあります。
それは、ランダムイメージ連鎖式記憶法に従って作ったノートに、その語彙を使ったセンテンスを書き加えることです。
センテンスが長くて面倒臭ければ、その語を含む前後5〜6語のフレーズ表現だけでも構いません。
なぜ、こんな面倒くさいことをやるのかと言いますと、単語が実際にネイティブの口から出る際に、一つの単語だけが単独で使われることはありえませんよね。
つまり、単語が使われる時には、必ずそのための「文脈」というものがあり、その文脈内での単語の意味を捉えることが大切なのであって、一語だけで意味を捉えようとしても、なかなか、「イメージ」が沸かないことが多いのです。
ですから、これは「どうしても覚えておきたい」という単語があれば、是非、センテンス、又は、フレーズをノートに書き加えて、記憶しようとすることをオススメします。
これをやるのとやらないのとでは本当に大違いですから。
【その4】: 発音も一緒に覚えることで、記憶の強度を高めよう!
さて、最後に、「(ランダムイメージ連鎖式記憶法+その語を含むセンテンス)に基づくノートの作り方はわかったけど、それを効果的に覚える方法こそ知りたい」という人のためにベストな方法をご紹介しましょう。
それは、「音読」です。
「な〜んだ、結局、それなのか」と落胆している人。
そうなんです。
残念ながら、「声に出して覚えること」を超えるベターな方法はないんです。
中には「私は書いて覚える方が向いている」という人もいるかもしれません。
確かに、「何度も書く」ことによって覚えるというやり方は、「記憶の定着」ということに対してはかなりの効力を発揮することは間違いないと思います。
ただ、そのように書くだけでは、単語がリスニングセクションの中で登場した時に、発音が認識することができなかったりして、十分とは言えません。
単語は、記憶の段階で、「正確な発音」と共に記憶しなければ、リスニングをする際に、ネイティブが発したある発音が、それに対応する「単語」であることを、認識できないことが多いのです。
これでは、せっかく手間ひまかけて準1級合格のために作成した「英単語帳」の効果が、半減してしまうことにもなりかねません。
そこで、私は、覚えたい単語は、ノートを作成する時に、必ず、正確な発音も併せてチェックしておくことが大切であると思うのです。
幸いにして、今は、世の中には、非常に便利な「電子辞書」なるものが出回っています。
この電子辞書、優れたモノになると、収録語数のほとんどに非常にクリアーなネイティブの「発音再生機能」がついていますし、また、同意語、類義語、反意語、成句辞典などが付録機能として収録されていることも当たり前になっています。
実際に私も「カシオエクスワード電子辞書
XD-LP8000 (全50辞書搭載+7ヶ国語会話集音声機能付+データ追加機能)」という電子辞書を使っています。
私がこれを重宝している理由は、全ての英単語・英文の音声が録音されていたことです。一部例文をネイティブの音声で聞く機能はこれまでもありましたが、収録する全て英文・単語を発音するのは、これが初めてではないでしょうか。
調べて見たところ、どうやらこの電子辞書、インターネットサイトの英語サイトから文章を機器に取り込み、読み上げさせることも可能(日経流通新聞より)とのことでした。
但し、この電子辞書は、よく在庫がなくなるため、「CASIO
電子辞書 Ex-word XD-GT9300 (29コンテンツ, 英語充実系, 6ヶ国語音声読み上げ&英語ネイティブ音声機能,
バックライトつきスーパー高精細液晶, トリプル追加機能搭載)」でも、かなり高性能な使える電子辞書だと思います。
このような便利な物を活用しない手はありませんね。
そして、正しい発音を確認したらそれを"体"に覚え込ませるために、声を出して音読あるのみなのです。
ただ、どうしても一人で行う音読は好きではない、という人はちょっと工夫をしてみましょう。
例えば、もし、ネイティブの友人や英会話講師がいるのなら、彼らに対して、覚えた単語を何度も使ってみるができますよね。
以上が、私自身が辿り着いた、現時点で最も効果的な英単語の覚え方です。ぜひ、お試しください!
最後に、本屋で、偶然、私自身のこのやり方に非常に近いやり方を紹介している本を見つけ、驚きましたので、それをご紹介しておきますね。英単語帳を作る時間のない方は、この本で充分だと思います。
→「私の英単語帳公開します」
尾崎哲夫著 幻冬社 をチェック
|